オリジナルは、84年、17作目『シカゴ17』に収録。
その後、97年になって、ベスト盤『愛ある別れ 〜 ピーター・セテラ・ベスト・コレクション』の中に、この曲のニュー・バージョンが収められます。このニュー・バージョンは、南国風のゆったりしたテンポで奏でられ、何とも言えないアコースティックな雰囲気をも併せ持ち、非常に趣きのある仕上がりとなっています。
ただ、その97年のシングル・カット化の際に、急遽、AY YETのハーモニーを追加録音したリミックス・バージョンが製作されます。このリミックス・バージョンは、当初、マキシ・シングルとしてのみ、市場に出回りました。従って、97年のアルバム・バージョンには、AY YETのハーモニーは入っていない、ということになります。
ところが、その後、すでに95年に発売されていた、本アルバム『ONE CLEAR VOICE』を再発するにあたって、良心的にも、日本盤ボーナス・トラックとして、このリミックス・バージョンが追加収録されるに至りました。
ですから、『ONE CLEAR VOICE』をお求めになる場合、この"YOU'RE THE INSPIRATION"リミックス・バージョンが収録されている国内“再発盤”の方をお探しください。
なお、混乱を強いるようですが、6作目『YOU'RE THE INSPIRATION : A COLLECTION』の欧州盤にも、のちに収録されるに至っています。
なお、この"YOU'RE THE INSPIRATION"リミックス・バージョンは、97年、AZ YETによる、シカゴの"HARD TO SAY I'M SORRY"のカバー・ヒット(97年5月3日、第8位)の余波を受け、同年、シングル・カットされたものでした。97年10月25日から11月1日にかけて、第77位を2週記録しています。
しかも、ビデオ・クリップまで製作され、相変わらず元気そうなピーターの姿を観ることができました。このビデオは、AZ YETの面々と一緒に、岩場をバックに、波打ち際で華麗に撮影されており、曲にあるトロピカルなイメージをとてもよく表現していたように思います。一言で言えば、心地良いビデオでした。
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