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この"HIDDEN TALENT"は、アメリカの『HUMAN NATURE』（９８年９月）というアルバムに収録された曲で、ロバート・ラムとカール・ウィルソンが参加しています。
そのアルバムのほとんどの曲がアメリカのジェリー・ベックリーとデューイ・バネルの２人のプロデュースによるものですが、この"HIDDEN TALENT"については、ベックリー・ラム・ウィルソンの『LIKE A BROTHER』をプロデュースしたフィル・ガルドストンが関わっています。
また、本曲は、このベックリー・ラム・ウィルソンのプロジェクトとして最も早い時期（９３年）に録音された曲のひとつとして重要な意味を持っています（詳しくはこちら）。
そして、後年、おそらくは、９８年２月のカール・ウィルソンの昇天に伴い、事実上このベックリー・ラム・ウィルソン・プロジェクトの終焉を悟ったジェリーがせめてものはなむけとして、上記アメリカのアルバムに収録したものではないでしょうか。
しかし、推測は良い方向に外れ、まず、２０００年にベックリー・ラム・ウィルソンの『LIKE A BROTHER』のリリースがついに実現します。
ですが、そのときは、この"HIDDEN TALENT"は収録されていませんでした。これが、先に９８年に発表したアメリカの『HUMAN NATURE』に収録されたことによる影響なのか、単にアルバム構成上の問題なのかは分かりません。
ところが、続く２００１年の日本盤発売時になって、おそらくは伊藤秀世さん発案によるボーナス・トラックとして数曲追加する計画が持ち上がります。当然この"HIDDEN TALENT"も入れるべく尽力されたようですが、皮肉にもやはりこの『HUMAN NATURE』への収録の件がネックになったとみえて、この曲をすることができなくなってしまいました。
結局、ジェリーのこの気遣いがアダになった形ですが、この経緯を非難する人はいないでしょう。アメリカの『HUMAN NATURE』を買えば済むのです！
なお、この曲の代わりに『LIKE A BROTHER』日本盤に収められたのが１３曲目の"IN THE DARK"という曲です。
さて、この"HIDDEN TALENT"の内容はというと、自分の殻に閉じ篭ってしまった少女、そんな彼女に語りかけるジェリー、≪キミにだって隠された才能があるんだよ≫、≪さあ、視野を開いて、飛び立とう≫、そんなメッセージが含まれているように思います。
ちなみに、この曲でもジェイソン・シェフがベースを弾いています。
また、このアメリカのアルバム『HUMAN NATURE』は、同年に亡くなったカール・ウィルソンに捧げる形でレコーディングされています。
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