Q&A 歌詞に関する疑問
曲目

聴いてて、歌詞カードと違うゾ?といった疑問を書き出してみました。もちろん、どれも真相は謎ですけど・・・。

曲目
01 DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS ? いったい現実を把握している者はいるだろうか?
02

SATURDAY IN THE PARK

サタデイ・イン・ザ・パーク
03 IF YOU LEAVE ME NOW 愛ある別れ
04

ANOTHER RAINY DAY IN NEW YORK CITY '98

雨の日のニューヨーク98
05

HARD TO SAY I'M SORRY

素直になれなくて
06 WITHOUT HER
( by BECKLEY-LAMM-WILSON )
ウィズアウト・ハー
01
DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS ?
いったい現実を把握している者はいるだろうか?
ROBERT LAMM

 69年、『シカゴの軌跡』収録。

この曲のオリジナル・バージョンには、後半に、ナレーション的なコメントがかぶさっています。

この点、2002年に再発されたアルバム『シカゴの軌跡』の国内盤には、今まで聴き取れなかった同部分の歌詞が掲載されています。この場を借りて、関係者の皆さんに敬意を表したいと思います。また、シカゴのオフィシャル・ウェブサイトにもアップされています。


この歌詞を読んで思うのは、後年発表されることとなる"HOLLYWOOD"の出だし部分との微妙な一致です。まったく同じではないものの、まったく違うとも思えません。はたして、偶然なのでしょうか?

People runnin' everywhere
Don't know where to go
Don't know where I am
Can't see past the next step
Don't have time to think past the last mile
Have no time to look around
Just run around, run around
And think why

02
SATURDAY IN THE PARK
サタデイ・イン・ザ・パーク
ROBERT LAMM

 72年、『シカゴV』収録。

この曲の歌詞には、以下のように従来から途中にイタリア語を示唆する表示がありました

People dancing, people laughing
A man selling ice cream
Singing Italian songs
(Italian)

ここにある (Italian) の意味について、どのような意味なのか以前からずっと調べていたのですが、結局分からずじまいでした。

1人で黙々と伊和辞典なるものを引いてみて、無理矢理あてはめてみたことすらあります――。

それによると、まず、最初の部分は≪Il pure valle≫と訳せなくもないのです。そうすると、意味は≪純粋な谷≫。

これに対して、後半は≪Il serenade≫ととりたいところですが、どうしても最後が≪te≫に聴こえるので、やっぱりあてはまるものがありません。

かなり悩みました。

ところが、その後開設された、作者であるロバート・ラムのオフィシャル・ウェブサイトにある「LYRICS」コーナーでは、≪ad lib italian words≫との文字が付記されていました。

オイオイ、「アドリブ」だったのか〜〜〜。ということで、どうやらそのようです。さすがに、オフィシャルの見解にはかないません・・・。

ちなみに、2002年8月に発売された、『シカゴ・コンプリート・ベスト』歌詞カードによりますと、やはり、同じくロバートのアナウンス通り、「アドリブ」という結論に達しています。また、その後に再発された『シカゴV』にも、同様の記載がなされています。

なお、ロバートは、70年代の中盤以降のライヴでは、<Another day in the park>の次に来る<I think it was the Fourth of July>の部分について、以下のように歌詞を変えて歌っていたりします。

Another day in the park
I swear it was the Fourth of July
Another day in the park
Look just like the Fourth of July

03

IF YOU LEAVE ME NOW
愛ある別れ

PETER CETERA

 76年、『シカゴX(カリブの旋風)』収録。

この曲は、歌詞カードによっては、3分09秒以降の歌詞と歌唱が符合していませんでした。

とくに、初出の『シカゴX(カリブの旋風)』のLPでは、最後尾に≪Cause I need you more than you'll ever know≫という一節が付され(ひょっとすると、これが原詩だったのでしょうか???)、不思議な感に包まれたものです。

しかし、実際の発音は、以下のようなものと思われます。

Ooh girl, just got to have you by my side
Ooh no baby, please don't go
Ooh mama, I just got to have your lovin', yeah

一番最初に、この点を示唆した商品は、『ハート・オブ・シカゴ』(注:『グレイテスト・ヒッツ 1982-1989』にコロムビア時代のバラード4曲などを追加した日本編集盤)だったように記憶しています。

ちなみに、2002年8月21日に発売された『シカゴ・コンプリート・ベスト』の歌詞カードでも同様の記述がなされていますので、この歌詞の疑問は解決したものとみていいでしょう。

04
ANOTHER RAINY DAY IN NEW YORK CITY '98
雨の日のニューヨーク98

ROBERT LAMM

 76年、『シカゴX(カリブの旋風)』収録。

この曲は、98年に歌詞の一部が書き換えられました。

ロバート・ラムの作品で、初出は『シカゴX(カリブの旋風)』です。しかも、当時はピーター・セテラがメイン・ヴォーカルを務めていました。

ピーターの脱退後は、かなり長いことライヴで観る機会のない曲でしたが、ついに、作者であるロバート自身がヴォーカルを担当して、ライヴで披露してくれるようになりました。

ところが、本曲は、1998年に、そのロバートによって歌詞の一部が手直しされているのです。それをキッカケに、ライヴでも再び取り上げられるようになったのだと思います。

手直しの具体例は、歌詞の増補、入れ替えなどで、アレンジも若干異なっています。


以下は、以前にロバートのオフィシャルで公開されていた歌詞を参考に、
2003年の日本公演で演奏してくれたケースについてまとめたものです。例によって、ところどころ自信のない箇所がありますが、その点はなにとぞご了承ください。


Another rainy day in New York City
Softly sweet so silently it falls
And crosstown traffic crawls

Windy wet and grey in New York City
No one here I really want to see
Just friends and family

Oh, it's another rainy day
Just a rainy rainy day
It's another rainy day
Just a rainy rainy day

Memories in my way in New York City
Tender tough too tragic to be true
There's nothing I can do

City workers cheer
Taxis disappear
How I found my way I'll never know

Suddenly serene
The air is fresh and clean
Oh Lord, it seems so very long ago
Oh

Another spacey stay in New York City
High up in an overpriced hotel
The view is really swell

Just say (自信なし:I say ?)

It's another rainy day
Just a rainy rainy day
It's another rainy day
Just a rainy rainy day

I say

It's another rainy day
Just a rainy rainy day
It's another rainy day
Just a rainy rainy day

05

HARD TO SAY I'M SORRY
素直になれなく

PETER CETERA DAVID FOSTER [HARD TO SAY I'M SORRY]
PETER CETERA DAVID FOSTER ROBERT LAMM [GET AWAY]

 82年、『ラヴ・ミー・トゥモロウ(シカゴ16)』収録。

一般の歌詞カードには、曲後半の歌詞について、≪Now I'm gonna be the lucky one≫という記述が長くなされていました。しかし、個人的には、何回聴いてもその通りに発音されているようには思えず、ずっと疑問を抱いたままでした。

このページにおいても、自己の推測で、≪You ain't gonna be the lucky one≫と言ってるのではないか?という提示をさせていただきましたが、どうやら、これも違ったようです。大変失礼致しました。

この点、2002年8月21日に発売された、『シカゴ・コンプリート・ベスト』の歌詞カードによりますと、≪You're gonna be the lucky one≫という記載がなされています。私自身も、この記載が一番無理がないように思いました。

ということは、≪さんざんいろんな事があったけど、その埋め合わせはするよ。約束する≫、そして、≪キミは幸運な人間になるんだよ≫と結ぶのでしょう。

曲の前半の雰囲気からして、彼女が去った状況は変えがたいものと思われます。しかし、そこで、反省して、これからはがんばるよ的な思いが主人公にあるのでしょう。その表れが≪You're gonna be the lucky one≫につながるものと解釈できそうです。

"IF YOU LEAVE ME NOW"の主人公なら、なよなよして彼女が去るのに任せたままなのでしょうが、この"HARD TO SAY I'M SORRY"では、少し強い主人公像が描かれているようです。素直に「ごめんね」とは言えないけど、やはり、「自分と居た方がいいよ」という強さゆえの裏返し的な愛情表現ないし懇願態度なのでしょうね。

なお、ピーター・セテラの脱退後に、この"HARD TO SAY I'M SORRY"のヴォーカルを担当しているジェイソン・シェフは、面白いことに、従来の歌詞カード通り、≪Now I'm gonna be the lucky one≫と歌っていることもあれば、訂正後のように、≪You're gonna be the lucky one≫と歌っていることもあります。

06
WITHOUT HER
ウィズアウト・ハー
HARRY NILSSON

 2000年、『ライク・ア・ブラザー』収録。

日本盤に掲載されている歌詞の一部について、どうやら誤記・脱漏があるようです。

オリジナルのニルソンの方の歌詞を元に、私なりに修正すると、次のようになるのではないかと思います。でも、保証はありません。とにかく、ニルソンもジェリー・ベックリーもかなり聴き取りにくい歌い方をしていますので・・・。


I spend a night in a chair thinking she'll be there
But she never comes
Then I wake
up and wipe the sleep from my eyes
And I rise to
face another day without her

It's just no good anymore
When you walk through the door
of (in?) an empty room
And you go inside and set a table for one
It's no fun when you have to spend a day without her

*
We
burst the pretty balloon
It took us to the moon
Such a beautiful thing
But it's
ended now
And it
sounds like a lie
I said I'd rather die than live without her

Love is a beautiful thing
When it knows how to swing and it grooves like a clock
But the hands on the clock tell the lovers to part
And it's breakin' my heart to have to spend a day without her

Can't go on without her

(*repeat)

It's all wrong without her
Can't go on

I spend a night in a chair thinking she'll be there
But she never comes
Then I wake
up and wipe the sleep from my eyes
And I rise to
face another day without her

Can't go on without her (ロバート・ラム)
There's no song without her
(カール・ウィルソン)
It's all wrong without her
(ジェリー・ベックリー)
Can't go on